嘘つき小学生。




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小学生のころ、自分の嘘でよく悩んでいた。嘘をつきたくてつくわけではないが、
友達などと会話をしているとつい流れで「僕もその番組見たよ」なんて見てもないのに言ってしまって、
その場は必死に話を合わせ、あとから別の友達に番組のこと聞いたりしながら何とかやり過ごしていた。

他には、持っていないマンガを持ってると言ってしまったときは、家に帰ってから必死でこの本が欲しいと親を説得し、
お小遣いを前借りして買ったりもした。嘘をついてしまったら、その嘘をごまかすためにまた嘘をついて…。

そんな積み重ねで、悩みに悩み小学生の自分が押しつぶされそうになったことを覚えている。
それで、「もう嘘をつくのはやめよう」と小学生ながら決意した。

それから十数年後、『約三十の嘘』という映画を見ていると、その中で
「ひとつ嘘をつけば、その嘘を隠すために約30個の嘘をつかなければならない。」というようなセリフが出てきて、
そういうことだったのか!と強く感心した。

小学生の頃に自分が苦しんでいたのは、言葉にするとこういうことだったんだと。

約三十の嘘