小学6年生のときのことなのに、どうして今も忘れられないのか…。
あれは父が社員旅行(福岡)から帰ってきたときのこと。
当然、家族はお土産を期待して待っていた。
母と弟には何を買ってきたのかは全く覚えてないのだが、
自分がもらったモノは二十数年が経った今でも鮮明に覚えている。
手渡された小さな包みを開いてみると…
手のカタチをしたキーホルダーが入っていた。
その手の平には「がんばっ手」とダジャレが刻まれ、
なのに、やや上質な革で作られて
笑いをとりたいのか、かっこよく見られたいのか意味不明。
「何これ〜!」とノリで、ダサい!と言いかけたときの親父の真顔…。
とっさに「これかっこいいじゃん!」とランドセルの横のフックに装着してごまかした。
なんとも言えない感情が胸を締め付けた。
もっといいモノもたくさんもらったのに、
結果、そんな「がんばっ手」キーホルダーが、
二十数年後の今も鮮明に僕の心に残っている。
モノより思い出…!?
もらったモノとその時のシチュエーションなどをトータルして
感情が揺さぶられた時にそれは心の中に残る。